平成20年7月 遠野市 加工グループ「みつ葉のクローバー」 インデックスページへ戻る
遠野市 加工グループ「みつ葉のクローバー」
「みつ葉のクローバー」副会長で、パン工房チーフの吉田久子さんにお話を伺いました。

吉田久子さん

 焼きたてパンの美味しそうな香りに迎えられた、遠野市小友町の「産直ともちゃん」。出所のパン工房をのぞくと、大きなオーブンからちょうどパンが取り出されたところ。奥の作業台では白衣にエプロン姿の女性たちがあら熱をとったパンにクリームを塗ったり、袋詰めにいそしんでいる。
「オープンキッチンだからパン作りをずーっと見ていくお客さんもいます。緊張? 慣れちゃったからもうしませんよ」。工房チーフの吉田久子さんは笑顔で話すが、作るパンは天然酵母と南部小麦そして水にまでこだわった本格派であり、品揃えもトータルで60種類と町のパン屋も顔負けの豊富さだ。このパン工房に加え、施設内には餅工房と食堂も。これら3部門の運営にあたっているのが、吉田さんら小友町の女性10人で組織される加工グループ「みつ葉のクローバー」である。


遠野市小友町、国道107号沿いに立つ「産直ともちゃん」


パン工房部門のメンバ−は4人。パン作りも接客もこなす

 グループの前身は平成11年に結成された「小友パワフル女性の会」。産直ともちゃんの開設計画にともない誕生し、加工部門の構成員として設立準備委員会と協議を重ねてきた。同時進行で加工の技術習得にも取り組み、地域の食の匠に漬け物や餅・団子類の作り方を学び、そば店等での研修も重ねた。中でも力を注いだのがパンで、花巻市東和町での研修に加えて釜石市のパン工房に3ヶ月間住み込みで技術を習得したというから驚く。「パン作りの経験はゼロ。でも天然酵母パンの美味しさにこだわったので、専門店で学ぶ必要があった」と、住み込み修行を経験した吉田さん。開店の平成15年まで4年近く、各人が加工の技術に磨きをかけてきた。


一番人気の食事パン「麦さつま」。ほんのり甘みが飽きない


菓子パンと食事パン用の生地は材料を変えるこだわりぶり


生地は前日に作り、翌朝二次発酵させてから焼く


天然酵母は「みつ葉のクローバー」の味のかなめ。大事に管理

 そんな「こだわり」が、各部門の味と人気を支える。パン生地は前日に仕込み、一晩寝かせたものを翌朝焼くのでしっとり・もっちりの食感に。炊いた押し麦と角切りさつまいものやさしい甘みが格別な「麦さつま」や3種類のチーズを使った「チーズグルメ」などの食事パン、多彩な味が揃う菓子パンには季節ごとに新商品も加わる。餅工房では小友の名所にちなんだ「不動巻」と「厳龍焼」やうるち米を団子にした「くし団子」が好評で、食堂ではパン工房の手づくりパン粉を使用したコロッケにそばや郷土食を添えた定食が人気。また去年8月には総菜と仕出しの営業許可も取得し、手づくり弁当販売も開始した。「雑穀や米はもちろん野菜も産直組合から仕入れた地場のもの。手づくりのやさしい味がとても好評です」と吉田さん。この弁当とパンを携えて官公庁や市内の企業等を回る出張販売は、今では売り上げの3割を占めるまでになっているという。


外販用の弁当作り。メンバーは全員、各部門の加工に精通


天然酵母と南部小麦、小友町の水だけで作った食事パン類

 産直での営業開始から5年。この間には売り上げが伸び悩んだ時期もあり、またサービス対応の仕方にとまどうこともあったが、吉田さんは「お客様や周りの人に教えられることは多かった」と振り返る。なにより大きかったのは、部門を越えて協力し合い、問題も次へのステップにして前進し続けるメンバーの結束力。ここに来れば楽しく働ける—そんな思いは周りにも伝わり、「お客様からも『楽しそうだね』と声をかけられます」と吉田さんはにっこり。一昨年から始めた年1回の研修旅行もメンバーの励みになっており、「継続するためにも売り上げ向上に努めたいし、もっと地域の役に立つ活動に取り組んでいきたい」と抱負を語る。


卵と牛乳を加えた菓子パン類。季節ごとの限定商品も楽しみ


ゴマときな粉の「不動巻」、味噌焼き餅の「厳龍焼」ほか人気の餅菓子類


サクサクの手づくりコロッケに雑穀ご飯とそば、季節の小鉢がつく「コロッケ定食」


小友町内では唯一の食堂。昼時はいつもにぎわう

 今や地域交流の拠点として欠かせない存在となった産直ともちゃん。その魅力のひとつは、吉田さんら働く人々の元気な笑顔でもある。農産物はもちろんのこと地域のマンパワーを活用できるのも、産直の大きな強みといえるだろう。
 食堂の営業時間は10時〜15時。パン工房は8時30分〜18時だが、売り切れとともに閉店。


パン工房ではカウンター越しにお客さんとの会話も弾む


写真手前左より、菊池たまさん、菊池幸子さん、松田節子さん、吉田久子さん。後ろ左より、菊池トヨ子さん、小松千栄さん、柴又エツさん、菊池弘子さん

加工グループ「みつ葉のクローバー」の場所と連絡先

住所:岩手県遠野市小友町15-7
TEL:0198-68-2233(産直ともちゃん)

案内図
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