平成19年3月 盛岡市玉山区 「豆腐工房まごころ」 インデックスページへ戻る
盛岡市玉山区「豆腐工房まごころ」
「豆腐工房まごころ」代表の伊藤リツ子さんにお話を伺いました。

伊藤リツ子さん

 煮上げた大豆特有の甘い匂いと湯気に満たされた工房の中、忙しく働く人影が見える。
 圧力釜を操作しているのは八重畑恵子さん。その横で出来た豆乳ににがりを打っているのが、ここ「豆腐工房まごころ」の代表の伊藤リツ子さんだ。盛岡市玉山区の「ユートランド姫神」内にある工房で毎週火・木・土曜の3日、豆腐を作るようになって今年で9年目。ていねいな仕事から生まれる豆腐「まごころ」は、今や県外にまでファンを持つ名物になっている。


ユートランド姫神の食工房。一角に「豆腐工房まごころ」もある


1日に作るのは寄せ・木綿豆腐合わせ約300丁。直接工房に来る常連も多い


型枠に流し込み水を抜く。ベテランの伊藤さんにとっても難しい作業


八重畑さんの指導のもと圧力釜のバルブを開ける。湯気と甘い香りが広がる

 まごころの豆腐が評判を呼ぶのには理由がある。ひとつは地場産大豆のみを使うという素材へのこだわり。白大豆のナンブシロメはもちろん、青大豆の岩手みどりに加え玉山特産の黒平大豆、通称「雁喰豆」まで使っている。「最初は白大豆以外でどんな豆腐ができるかという興味からだった」と伊藤さんはいうが、豆ごとに混ぜ方やにがりの量を変えるなど、完成までは試行錯誤の連続。商品化できた今でさえ、日々変化する豆の具合を見ながらの作業という。


にがりを打ってかき混ぜる。豆腐作りの大事なポイント


体験では作り方のこつやおいしい食べ方にも話がおよぶ

 もうひとつは、製造の傍ら行ってきた豆腐作り体験の受け入れだ。県内に豆腐工房は多いが常時体験を行っている所はまだ少なく、「他の加工グループから作り方を問われたり、毎年東京から体験しに来る人もいますよ」と伊藤さんはいう。この日工房を訪れたのは、滝沢村から来たという女性2人。さっそく伊藤さんと八重畑さんを講師に、豆腐作りが始まった。


青大豆の豆乳は濃厚で、黒平大豆はさっぱりとした甘さ


豆腐作りは初体験という2人。「まごころの豆腐はおいしいです」とにっこり

 体験とはいえ使用するのは販売用と同じ3種の大豆。機械ですりつぶした大豆を蒸し、絞った豆乳ににがりを打って専用の器具でかき混ぜる。「最初はザッと入れて、ゆっくり引き上げて…」体験者も伊藤さんも真剣な表情だ。ほどなく出来上がった寄せ豆腐は、温かいうちに試食する。「うわぁ〜甘い!」あがる歓声に、伊藤さんの顔もほころんだ。残りは布を入れた型枠に入れ、固まったら取り出して水の中で切り分ける。淡い緑色の豆腐もさることながら、雁喰豆の豆腐は見たこともない灰色をしている。「すごく面白い」と話す体験者の2人も、とても満足気だった。


特産の黒平大豆。玉山では昔から煮物などにして食べていた


黒平大豆の豆腐は一見ゴマ豆腐のよう。しっかりした歯ごたえと甘みがある

 「昔から玉山はいい大豆の産地。黒平豆だってここの土で作るから大きく育つので、他の地域ではただの平豆になっちゃうと言われてますよ」。自らも大豆を栽培している伊藤さんはいう。


「手前から包丁を入れるのがこつ」と伊藤さん。熟練の技だ


3種の豆腐「まごころ」。青大豆と黒平大豆の2種は盛岡市の特産品に認定され、生協ほか東京の「銀河プラザ」でも販売されている

 「豆腐工房まごころ」が地場産大豆へこだわり、また体験も受け入れているのは、良質な大豆を育んできた玉山地区の魅力を伝えていくためでもあるのだ。「だからうちの豆腐を一人でも多くの人に食べてほしいと思っています」。そう言って微笑む伊藤さんだった。
 豆腐作り体験は、基本的には火・木・土曜日の10時以降で、所要時間は約1時間30分。希望日の1週間前までに申し込む。10人以上は応相談。


絹豆腐用のにがりを使って寄せ豆腐も作っている。黒平大豆の寄せ豆腐は特に人気


手前左より、嵯峨敏子さん、伊藤リツ子さん。後ろは八重畑恵子さん。「いつもは八重畑さんとふたりだけど、忙しい時は嵯峨さんにも来てもらうの」と伊藤さん

 

「豆腐工房まごころ」の場所と連絡先

住所:岩手県盛岡市玉山区下田字生出893-11 ユートランド姫神内
TEL:019-683-3215

案内図
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