平成22年6月 盛岡市立太田小学校
ご飯をモリモリ!豆腐入りカレー
カレーとコロッケも一緒にパクリ。
「すごい食欲」
カレー用の豆腐。
冷凍されているので煮崩れが少ない
なだらかな山並を背景に、穏やかな田園風景が広がる盛岡市太田地区。昔から「太田米」「太田りんご」など良質な農産物が作られてきた地域であり、都市化が進む盛岡の中で、なお農村の面影を残している地域である。「太田の子どもたちは農業が身近で、食材がどういう形で出来るかを知っている。だから食べ物を大事にするし、大事に食べていると思います」。そう話すのは、太田小学校の花篭和博校長先生。地域的に農家の子どもたちは多いが、同校では作物の栽培体験などを通じ食育にひとしお力を注いでいる。給食も自校式ゆえ調理環境がよくわかり、また栄養職員の齋藤奈海(なみ)さんによる授業も実施。地域と食を学ぶ体制がしっかり整っている。
持参したお米は
学年ごとの容器で保管
炊飯器も学年ごとに用意。
炊きたてを味わえる
自校給食だから温かいものは温かいまま提供できる
この日は、盛岡市で毎年実施されている「先人ゆかり給食」の共通献立。ご飯、おからコロッケ、ゆで野菜の甘酢和え、盛岡風カレー、ワインゼリー。
先人給食は、郷土の先人教育に取り組んでいる盛岡市が平成17年度から始めた特別献立。原敬、石川啄木、新渡戸稲造、金田一京助に続き、平成21年度は内閣総理大臣や海軍大臣を務めた米内光政ゆかりの献立。海軍時代に食べたカレーには米内が大好物だった豆腐が入っており、主菜は同じく好物だったおからとサツマイモを入れたコロッケ。お酒が好きだったというエピソードにちなんだワインゼリーもついた献立は、太田小の齋藤さんら盛岡市学校栄養士会が構成したもの。試作を重ねた甘めのコロッケや豆腐入りカレーなど、アイデアいっぱいの内容だ。
ぷるんと柔らかな豆腐の食感が楽しいカレー
「家庭の味を大事にしたいですね」と学校栄養教諭の齋藤さん
「今日はどんな給食?」
子どもたちとの距離も近い
「太田小の子どもたちはご飯や和食が好きですね」と齋藤さん。三世代同居が多いなどの家庭環境もあるが、じつは同校では給食用にひとり4合の白米を毎月持参する伝統的な決まりがあり、米とご飯に親しむ機会が多いのだ。だから齋藤さんが意識しているのも、ご飯に合う食べやすいおかず。「凝りすぎずでもなるべく手づくりで、家庭で食べられる料理を作りたい」と話す。自校式ゆえ時間を調整して出来立てにも気を配っており、調理員さんとのチームワークも抜群だ。
ご飯も子どもたちが盛りつける。
これも大事なこと
いただきます!
各教室から元気な挨拶が聞こえる
「やった、カレーだ!」
みごとな食べっぷり
給食タイムは2年生の教室を訪問。大好きなカレーの香りに元気いっぱいの子どもたち、次々に給食当番の前に並んで炊きたてのご飯にたっぷりカレーをかけてもらい、さあいただきまーす! 「うちのお米を食べてるんだよ!」「豆腐入りカレーもおいしい」と、おしゃべりもしながらパクパク。「今日はすごく早いね」と先生もびっくりするほどのスピードでたいらげた。ご飯とカレーはもちろん副菜のゆで野菜の甘酢和えもすっかり空っぽで、「学校に入ってから野菜が好きになったんだ」と教えてくれる女の子も。「自校給食は食べる時間にも余裕があるからか、しっかり食べる雰囲気があるんですよ」と先生もにっこり。教室を訪れた齋藤さんも、空っぽになった食缶ににっこり。
給食放送で米内光政について勉強しました
いつもは麦ご飯だけど、
今日はカレーだから白米だよ
嫌いなものも頑張って食べる子が多い。
えらいね!
豆腐入りカレーはどう?
「美味しいです!」
毎年緑の季節になれば、学校畑や米づくり、そして地域農家のりんご畑での農作業体験などに挑戦している太田小の子どもたち。そのなかで食べ物を育てる楽しみを体験し、手づくりのおいしい給食で地域の恵みに感謝するこころが育まれている。(取材日:2月19日)
(取材・撮影/フリーライター 井上宏美)
家庭でも作ってみよう!

| 今回の材料(約4人分) | |
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【ゆで野菜の甘酢和え】
【盛岡風海軍カレー】
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【作り方】ゆで野菜の甘酢和え
盛岡風海軍カレー
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