平成22年1月 雫石町立安庭小学校
雫石のおいしい給食をいただきます!


熱々の汁に炊きたてご飯。「おいしい!」

野菜ほかリンゴも雫石町内の果樹園から
届いたもの

  共同調理方式による学校給食が多いなか、今も単独調理方式(自校給食)を実施している雫石町。町内の小中学校11校のうち9校には調理員のみが常駐し、町の教育委員会が作成した献立をもとに必要な食材を地域の生産者などから調達している。「手間やコストはかかっても子供たちにはおいしい給食を食べさせたい」と思いを話すのは、教育委員会の主任栄養士、渡辺ひとみさん。収穫時期や作付けによっては納品できる食材が地域により変わるため、同じ献立でも各校少しずつ違うこともあるのだとか。それは地場産品や食材の旬を活かす自校給食ならではだ。


野菜の洗浄。葉もの野菜は根元もていねいに洗う


炊きたてご飯のいい香りは校舎にも漂う


安庭小学校の調理員、藤澤好美さん(左)と細川忍さん

 この日の献立は、麦ご飯、さんまの香味焼き、きのこうどん汁、菊花和え。
 雫石町では毎秋の産業まつりでの給食展示はじめ、学校給食を通した食育活動にも取り組んでいる。町内産あきたこまちを利用した米飯給食や、毎月1回の雫石産米粉パン給食など地域農業との関わりを伝える試みも多い。一般的に、子どもたちが1年間に摂取する食事に関する割合で学校給食が占めるのは2割弱であるが「給食で体験した物事を家庭で話すことで、食に関する話題が広がっていくのも食育のひとつでは」と渡辺さん。「何でも手に入る時代だからこそ、どういう食材を選んで組み合わせれば健康な体が作られるのかを伝えたい」と続ける。献立で意識しているのは、毎日食べても食べ飽きない日本の食事。食材や調理法で変化する「味」の違いを子どもたちが理解し、それが家庭料理にも活かされていくようになればと願っている。


栄養士の渡辺ひとみさん。
「雫石のおいしさを伝えていきたいですね」

さまざまな食農体験をする
安庭小の子どもたち

ジャム作りも体験した安庭小の子どもたち

地元の協力を得て稲作体験をするのは5年生

 今回訪問した安庭小学校では、約100食の給食をふたりの調理員さんが作っている。野菜の水洗いから味付けまで手をかけた調理は、やはり「おいしい給食を子供たちに」という思いゆえ。一方、学校でも総合学習の時間を「安庭っこタイム」と定め、学校農園や田んぼでの農作業体験や収穫物を使った加工体験など、さまざまな食農体験の機会を子どもたちに提供。川守田毅校長先生も「自分たちで作り、自分たちで食べることが大事」と活動を見守っている。そんな体験を重ねているだけに、安庭小の子どもたちは好奇心も食欲も旺盛だ。さんまの香味焼きやうどん汁はもちろん、ほとんどの子が「初めて食べた」という菊花和えも好評だった。


給食は各教室で。どの学年も元気!にぎやか!

初めて食べる菊の花もみんなで元気にぱくぱく

みんなで食べるからおいしい楽しい。それが給食のよさ

 安庭小に野菜を納品しているのは、8人の会員で構成される戸沢産直組合。毎年6月から12月の半年間は旬の野菜を中心に、ジャガイモなど保存がきくものは翌年3月まで納品している。新鮮さはいうまでもないが、泥を落とした小松菜やヘタを取った菊花など、届いた野菜へかけられたひと手間にも感心する。「地元でとれたものを子どもたちが食べてくれるのがいちばん」と話すのは、発注の取りまとめから手配そして納品にと奮闘する組合代表の高橋千枝子さん。自宅の畑は安庭小のすぐ近くで、この日の給食にも登場したニンジンの青々した葉がまぶしかった。
 農業の営みを間近に感じ、さらに給食を通して食のたいせつさを学んでいる安庭小の子どもたち。それは生産者や学校そして地域と、たくさんの人々の協力があればこそできる取り組みだ。


さまざまな野菜が育つ高橋さんの畑。手前はゴボウ

抜きたてのニンジン。大きさと香りの強さにびっくり!

戸沢産直組合の高橋千枝子さん。組合のまとめ役だ
家庭でも作ってみよう!

今回の材料(約4人分)

【きのこうどん汁】

  • 南部小麦うどん(ゆで・冷凍)80グラム
  • 鶏もも肉60グラム
  • ニンジン20グラム
  • タマネギ60グラム
  • なめこ60グラム
  • 生シイタケ20グラム
  • ネギ40グラム
  • だし昆布1枚
  • 薄口しょうゆ24グラム
  • みりん12グラム
  • 酒6グラム

【菊花和え】

  • 小松菜140グラム
  • もやし100グラム
  • 菊花(黄色)10グラム
  • なめたけ(味付エノキタケ)20グラム
  • しょうゆ10グラム

【作り方】

きのこうどん汁

  1. だし昆布(10cm角)でだしをとっておく。
  2. ニンジン、タマネギ、シイタケは千切り、ネギは小口切りにする。
  3. @の出し汁にニンジン、タマネギ、鶏肉を入れて煮る。
  4. うどんは別に茹でておく。
  5. Bにシイタケ、なめこを入れ、調味料で味を調えて、うどんとネギを入れて完成。

菊花和え

  1. 小松菜は2〜3cmの長さに切り、菊の花はガクから花びらを取っておく。
  2. 菊の花びらを、酢を少々入れた湯で茹でて、冷ましておく。
  3. もやしと小松菜も茹でて冷ましておく。
  4. AとB、なめたけを混ぜ合わせ、しょうゆで味を調えて完成。

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