「今日のはクッキングトマト。よく煮込むとおいしいよ!」。
大きなカゴを抱えて笑顔を見せる生産者。形や大きさはふぞろいでも、真っ赤なトマトは見るからに美味しそう。「野菜の品目が多いのが宮守の特徴。農家のみなさんが、子供たちに食べてほしいと頑張って作ってくれているんです」。中のトマトを確認しながら、宮守学校給食センターの学校栄養職員、佐藤麻由さんも微笑む。センターでは5年ほど前から地元宮守の産直組合2ヶ所から野菜を調達しており、生産者が納品にやってくるのだ。この日は「遠野・旬を食べよう給食」の開催日だけにトマトをはじめナスやにんじん、レタスなど、いつも以上に野菜は豊富。ずらり揃った彩りを見ているだけでもわくわくしてくる。
もちろん献立の主役も野菜。洋風煮物のラタトゥイユにレタスのスープ、そしてチキンのハーブ焼きとコッペパン。「ひと手間かけた料理を食べてほしい」という佐藤さんならではのメニューだ。

毎朝の納品風景。野菜の種類や収穫時期に関しての情報交換も |

鍋の中にはラタトゥイユの材料が。色とりどりの野菜が本当にきれい |

たっぷりレタスのスープを作るのは、調理師の高橋いさおさん |
じっくり煮込んだラタトゥイユは、野菜の旨味を包み込むトマトの酸味が食欲をそそる。スープには最後にレタスを入れて、シャキシャキ感を残すのがこつ。さらにジャムも宮守産のブルーベリーを100パーセント使った地元製。「甘いだけの市販品と違い、酸味もきちんとあって美味しいんです」と佐藤さんもおすすめの逸品は、瓶入りをみんなで分け合って食べる。

甘さと酸味のバランスが丁度いいブルーベリージャムは「サンQ直売所」の人気商品 |

「俺の分、ちゃんと残しといてよ」。
あっ、もう瓶が空っぽ… |

ブルーベリーのお話をする生産者の浅沼さん。
質問タイムもありました |

宮守中学校の2年生。たくさんの来校者を迎えてちょっと緊張ぎみ? |
ブルーベリーを生産するのは宮守川上流生産組合のブルーベリー部会。休耕地を利用した2ヘクタールの土地で10品種2800本のブルーベリーを栽培している。事務局長の浅沼幸雄さんは「大きい実にするには剪定や花摘みが大事」と、農薬は使わずに人の手によるきめ細かな管理を徹底。大粒で品質もいい宮守産の評価は高く、県外へも出荷されている。

給食センターの佐藤さんと一緒に食事。「今日の献立はどう?おいしい?」 |

学校栄養職員の佐藤麻由さん。「宮守ならではの郷土食も作っています」 |

左より、調理師の阿部茂子さん、菊池三保子さん、土澤彰恵さん、菅原大智さん |
宮守中学校の給食タイムでは組合の浅沼幸雄さんを招いてお話を聞いた。時期をずらして栽培していること、最盛期には朝5時から収穫をしていることなど、生産の工夫や苦労話にじっくり耳を傾ける2年生。「食は人間の命を守る大事な仕事。自信を持って作っています」という浅沼さんの力強い言葉にちょっぴり真面目な顔に…。浅沼さんはじめ佐藤さんたちセンターのスタッフ、校長先生や教育委員会の似内宏和さんたちと一緒に食べた給食では、ジャムの瓶があっという間にからっぽに。野菜たっぷりのラタトゥイユにレタスのスープも残さず平らげた。

宮守川上流生産組合の浅沼幸雄さん。「大粒で甘いのが宮守のブルーベリーです」 |

ブルーベリー栽培は平成14年から。来年は一部で摘み取り体験も行う予定 |

ひと枝につくのは10粒ほど。熟した実からていねいに手摘みしている |
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