平成18年7月 遠野市立附馬牛中学校
遠野 旬を食べよう給食「遠野の恵みの給食をいただきます!」


「遠野旬を食べよう給食」では生産者や栄養士も生徒と一緒に給食を食べる


遠野の大地で作られた新鮮な野菜

 朝7時半過ぎ、遠野市の「遠野学校給食センター」にお邪魔した。調理室では早くも今日の献立の下準備が始まっている。食材をチェックする人、野菜の下ごしらえをする人、前日に水に浸しておいた大豆はちょうど煮上がったところで、いい香りが漂う。「この大豆はじめ、今日使う食材の多くが遠野あるいは県内でとれた農産物です」。同センターの学校栄養士・紺野美佳子さんが教えてくれる。タマネギ、キャベツ、キュウリなどの野菜から米のあきたこまち、そして豚肉も地場もの。遠野の農畜産物の多彩さに驚いた。


新鮮な遠野産の豚肉をドライカレーにたっぷり使用する


ドライカレー用のフキと大豆、サラダ用のごぼう


今回はナンブシロメという品種を使用。食感を残すため少し固めに仕上げた

 平成15年から始まった「遠野旬を食べよう給食」は、年4〜5回のペースで開催。材料供給は市内の産直などが中心となって行われており、去年からはメイクイーンの契約栽培もスタート。食材が品薄になる冬から今年の5月末まで、地域でとれたジャガイモが遠野の小中学校の給食に並んだ。今後はニンジンや白菜などへも拡大していく予定という。


同学校給食センターでは17人の調理師が勤務。主菜や副菜など4班に分かれて調理を行っている


2400人分を調理できる大型調理器に、次々と食材が投入されていく


完成したドライカレーの温度をチェック


学校ごとに給食を分ける。「出来立てをスピーディに食べてほしい」と作業は素早い

 今回のメニューは遠野産の豚肉を使ったドライカレーを主菜に、野菜のサラダとスープ、白飯。
 ドライカレーのポイントは、栄養価の高い大豆とカルシウム豊富な小松菜、そして春の味覚のフキを使うこと。小松菜は1センチ程度に切り、塩を入れたお湯でサッと茹でておく。油を引いたフライパンや鍋でショウガとニンニクを炒め、香りが出てきたら豚肉を入れ、火が通ったら荒みじんに切ったタマネギを入れる。調味料で味付けをしたら1センチくらいに切ったフキと大豆を入れ、さらに小松菜を入れて少し煮る。仕上げに水溶きかたくり粉を回しかけ、とろみがついたら完成だ。
 サラダには千切りごぼうと太めの千切りキャベツ、輪切りキュウリ、もやしが入る。給食ではすべての食材を茹でるが、家庭ならキャベツやキュウリは塩でもみ、しんなりしたら塩を洗い流して水気を切ればOK。棒棒鶏ソースで和え、白いりごまをふりかける。野菜スープはいちょう切りのニンジンに2センチ程度に刻んだ白菜とベーコン、輪切りネギにほぐしたエノキタケを使う。ニンジン、白菜、エノキタケ、ベーコンの順で煮たら、スープストックと薄口しょうゆ・コショウで味を調え、ネギを入れる。しっかりした味付けのドライカレーに野菜の副菜が2品。栄養バランスもよい構成だ。


「産直の人に聞くなど、旬のある給食を考えています」と栄養士の紺野美佳子さん


手前左から調理師の運萬里花さん、菊池優子さん。後ろ左より菊池芳子さん、桑畑美和子さん、多田昌子さん

 同学校給食センターで作られている給食は、遠野市内の小中学校17校、合計約2400食分。附馬牛中学校には今回、養豚農家の佐々木一吉さんが訪れて一緒に給食を食べた。市内小友町で1500頭の豚を飼育し、「遠野豚」ブランドを支えている佐々木さんは「丈夫で発育のいい肉を作るには環境をよくするのが一番」と話す。風通しや床作りなどに配慮した豚舎で、安全にこだわりながら育てられた豚は消費者からの信頼も厚い。
 そんな飼育の工夫や苦労を聞いた附馬牛中の生徒からは「おいしい」「もっと食べたい」との声も。みんなが遠野の恵みに感謝した一日だった。


「丹誠込めた豚肉を食べてほしい」と佐々木一吉さん。約35年前から養豚に取り組む


豚舎の床にはオガクスやモミガラほか酵素も入っている。臭い分解効果が高く、豚にも快適な環境を作るための工夫


給食センターにあった、児童の手作りカレンダー

家庭でも作ってみよう!

給食献立をもとにした今回の材料(約4人分)

【遠野産豚肉のドライカレー】

  • 豚ひき肉160グラム
  • 大豆(乾燥)20グラム
  • 小松菜40グラム
  • タマネギ120グラム
  • フキ(水煮)40グラム
  • ショウガ2グラム
  • ニンニク2グラム
  • かたくり粉小さじ1/2
  • サラダ油小さじ1
  • 調味液/カレー粉小さじ1、スープストック(顆粒)小さじ1弱、赤ワイン小さじ1、中濃ソース小さじ2、しょうゆ少々、トマトケチャップ小さじ1強

【ごぼうサラダ】

  • 鮭160グラム(4切れ)
  • アーモンド(粉)12グラム
  • 調味液/酒2cc、カレー粉0.6グラム
  • ごぼう80グラム
  • キャベツ90グラム
  • キュウリ90グラム
  • もやし40グラム
  • 白いりごま小さじ1強
  • 棒棒鶏ソース大さじ1と1/3

【野菜スープ】

  • ニンジン40グラム
  • 白菜80グラム
  • エノキタケ80グラム
  • ネギ40グラム
  • ベーコン20グラム
  • スープストック(顆粒)小さじ2
  • 濃口しょうゆ小さじ1強
  • 白コショウ適量

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