カメラスケッチ


 これといった観光地が無い代わり、歴史の深さが潜む町である。町役場の近代的なデザインには、はっとするほどの迫力がある。六原農場として知られ、現県立農業大学校の地はかつて不毛の地を先人桑島重三郎が私財を投じ、軍馬補充部の誘致から3,000haの荒地を切り拓いた。桑島重三郎記念館が地区民により、六原小学校跡に建てられ功績を後世に伝えている。農業大学校に隣接して岩手県立花卉センターが岩手の花の研究開発に成果を上げている。花に囲まれた展示館、庭園は四季折々目を楽しませてくれる貴重な開かれた施設である。
 その道の畔に白鳥の飛来する「赤石堤」が公園として整備されている。更にその道をさかのぼると、2,000haの水田を潤す「千貫石堤」の丘に辿り着く。藩政時代、溜め池として構築されたが、何度も堤が決壊し、釜石出身の“おいし”という娘を人柱として子牛と共に生き埋めにしたと云う、人柱伝説がある。その祟りをおさめるためにと「おいし観音」が小高い丘に建てられている。毎年一度、堤の改修に水を流す…そんな珍しい場面に出会った。役場の近くには、金ヶ崎神社の奉られている一帯が金ヶ崎城跡と武家屋敷の跡として保存されている。
佐々木秀雄(岩手県写真連盟)
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県立農業大学校

金ヶ崎神社

 

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